交通事故の際に示談で解決する場合、注意する点があります。|交通事故弁護士相談ドットコム

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交通事故の際に示談で解決する場合、注意する点があります。

そもそも示談とはどういう意味?

示談とは、当事者間の民事上の紛争について、訴訟などの法的手続によらず、当事者間の協議により解決することをいいます。

交通事故における示談について

交通事故を例にすると、被害者と加害者の間で話し合いを行い、損害賠償について合意をすることをいいます。

ここでいう当事者は、原則として被害者、加害者をさしますが、任意保険に加入している場合には保険会社が被害者または加害者に代わって交渉にあたることもできます。

また、被害者や加害者が、示談交渉を弁護士に依頼することも可能です。

示談が成立すれば、当事者間には示談で合意した以外の権利義務がないことが確認され、示談で合意した義務を履行することにより紛争が解決されます。

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示談をしないとどうなるのか

示談をしないということは、当事者間の協議では民事上の紛争が解決しないということです。

示談が当事者間の話し合いによるものである以上、必ずしも示談が成立するとは限りません。

当事者間の協議だけでは解決しないのであれば、第三者の力を借りるしかありません。

加害者が損害賠償に応じないために示談が成立しない場合、被害者は訴訟その他の法的手続などを利用することで、自分の権利を強制的に実現する必要があります。

他方、被害者が法外な慰謝料を請求するなどしたために示談が成立しないという場合も考えられます。

そのような場合には、加害者の方から訴訟や調停を利用し、一定額以上の損害賠償債務を負わないことの確認を求めることが可能です。

なお、交通事故で被害者が死亡または負傷した場合、民事上の損害賠償だけでなく、加害者の刑事責任も問題になります。

示談は民事上の問題ですが、加害者の刑事処分を決めるうえで重要な要素となりますから、示談をしないと刑事処分が厳しくなる可能性があります。

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示談における注意点

示談交渉には期限がある

民事上の権利には時効(消滅時効)という制度があります。

交通事故のように過失により他人に損害を与えたこと(不法行為と言います)による損害賠償請求権は、損害および加害者を知った時から3年が経過すると、時効により消滅します。

時効の起算点が損害および加害者を知った時とされていることから、ひき逃げなどで加害者が特定できない場合には、時効期間は進行しません。

また、後遺障害がある場合、症状固定して初めて後遺障害の有無や程度が判明するので、症状固定日が損害を知った時であると考えることになります。

なお、時効とよく似た制度として、除斥期間というものがあり、不法行為の時から20年が経過した場合にも、損害賠償請求権が消滅するとされています。

起算点が不法行為の時(事故日)とされていることから、症状が固定していなくても、また加害者が不明であっても、期間が進行することになります。

時効は停止することができる

損害および加害者を知った後でも、法律で定められた一定の事情がある場合には、それまで進行していた時効期間がゼロに戻ります(いったん停止するのではなく、ゼロに戻ってそこから3年の経過が必要になるということです)。 これを時効の中断といいます。

時効の中断事由には、①裁判上の請求、②差押え・仮差押え・仮処分、③債務者による債務の承認の3種類があります。

内容証明郵便などで支払いを求める(催告といいます)だけでは時効中断の効果は認められず、催告から6ヶ月以内に裁判上の請求などをすることにより催告をした時点での時効中断の効果が認められます。

示談のやり直しは原則不可能

示談が成立した後で、一部の損害について請求するのを忘れていたことに気付いたり、やはり慰謝料に納得できないと後悔したりすることもあるでしょう。

そのような場合には、示談のやり直しを希望されることと思いますが、いったん示談が成立すると、当事者の一方だけの意思により示談をやり直すことはできません。

通常、示談には、示談で合意した以外に互いに何らの債権債務がないことを確認するという条項が含まれており、これによって相手方は紛争が終局的に解決されたものと期待するはずですから、示談成立後に一方的に示談をなかったことにはできないのです。

示談のやり直しが認められるケース

ただし、いかなる場合にも示談のやり直しが認められないわけではありません。

交通事故の場合、長期間が経過してから症状があらわれたり、悪化したりする場合もあります。

そこで、示談をした時点で予想していなかった後遺傷害が示談成立後にあらわれ、その後遺障害があらわれることがわかっていれば示談をしなかったであろうといえる場合には、後遺障害について改めて示談のやり直しが認められることがあります。

ただし、時間が経過した後で後遺障害があらわれた場合、その症状が交通事故によるものか(事故と因果関係があるか)を証明することが難しくなるということに注意が必要です。

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示談についてのまとめ

今回は、示談についてご説明しました。

ご紹介したとおり、示談には期間の制限がありますからあまり悠長に構えるわけにはいきません。

かといって、いったん示談が成立してしまうと簡単には覆せなくなりますので、拙速に示談をするわけにもいきません。

ですから、交通事故に関してお悩みの場合には、交通事故に詳しい弁護士に相談する方がいいでしょう。

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アヴァンセドットコム 掲載日:2017/6/6
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